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実習の概要
実習を通して
遊びが仕事?
お父さん的
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台本
奇形
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実習の概要

 小児看護実習は、その名の通り子どもの看護を学びます。実習地は大学附属病院で、グループによって小児内科と小児外科に分かれて実習しました(私は小児内科でした)。

 実習は2週間で、初日はオリエンテーションを受け、受け持ち患児を紹介されました。3日目にはすでに中間カンファレンスがあり、関連図(全体像)と初期計画を発表。その後は計画に沿って看護を展開していきます。実習中には他にも「集団プレイ」の企画とNICUの見学がありました。

 私が受け持たせて頂いたのは、小学2年生の女児で、白血病の子でした。小学生なので、院内学校に通っており、実際に関われるのは学校に行く前と帰ってからの短い時間だけ。どちらかと言えば、24時間ずっと付き添っている母親と話すことの方が多いくらいでした。

実習を通して

 保育園実習のときにも感じたことですが、やはり子どもの相手というのが苦手なもので、なかなか困ることの多かった実習でした。

 特に女の子ということで、どういう遊びをするかなどもイマイチ分からない状況で、遊ぼうと誘ってくれても、どうして良いか分からないことも多々。せっかく遊び相手ができたと思っても、私みたいに盛り上がらない相手では申し訳ないと感じていました。

 また、実習が始まって3日目には中間カンファレンスということで、まともに関われるのは1日だけという状況で関連図や初期計画を立てなければならず、最初から睡眠不足に苦しみました。

遊びが仕事?

 小児看護実習といえば、小児の成長段階に応じて介入だとか、健康障害が小児や家族に及ぼす影響だとか…そういうものを学ぶべきなのだろうけど、正直、何ひとつ学べた気がしません。

 実習中、何をしていたかと言えば、患児と遊んでいただけ。トランプ(大富豪やスピード)をしていたことくらいしか覚えていません。あえて挙げるなら洗髪はさせてもらったかなという感じ。

 子どもには遊びも重要な成長の糧…それは分かっていますが、成長段階などを考慮して、自分から必要な遊びなどを提案できると良かったな、と思いました。

お父さん的

 私の受け持ち患児は小学2年生だったので、昼間は院内学校に通っていました。患児が学校に行っている間は一緒に授業を受ける訳にもいかないので、母親と話をしたり、記録をしたりして過ごしているのですが、ふと院内学校を覗くと、元気な歌声が聞こえてきました。どうやら、もうすぐある発表会の練習をしていたようです。

 残念ながら当日は帰校日に重なってしまって見ることができませんでしたが、教室から漏れてくる歌声を聞きながら、廊下に展示してある受け持ち患児の絵や詩を眺めていたら、何だか小学生の子どもを持ったお父さん的な気分になってきました。教室の外から心の中で「頑張れよ」なんて呟いてみたりして…何だか良い感じです。

猿当て合戦

 小児看護実習のメインイベントとも言うべき集団プレイ。実習グループ全員で1つの集団プレイを立案し、実施するというノルマがありました。

 私たちは『猿当て合戦』という名前のゲームを企画しました。参加者たちを二つのグループに分け、的である猿に向けて玉を投げてもらい、当たった玉の数が多いチームの勝利となる…というものです。猿に向けて物を投げるという点から、教育的な配慮をする必要に迫られた私たちは、次のような設定をしました。つまり、猿はお腹を空かせて元気がなくなっているから、みんなで食べ物をあげよう!…ということにしたのです。この導入部分、劇で演じました。

 メインとなる猿を演じたのは私。集団プレイに使えそうなオモチャはないかと探していたら、先輩たちが作った猿の着ぐるみを発見…なぜか着せられてみると、サイズがぴったり…猿は私に決定してしまいました。

 集団プレイを前に学生用の控え室で猿の着ぐるみで待機していると、小児外科で実習している友達に目撃されてしまいました。恥ずかしい。その後、プレイルームに行き、小芝居をし、玉を投げ付けられる的になり、ゲーム終了後に患児たちにしっぽを引っ張れるなどいじられてみたり、猿の格好のままで各病室を回ってみたり…なかなかハードでした。 

 参加者は患児8名+保護者3名で、プレイルームの大きさから考えると、適当な人数が集まってくれたという感じです。一応、みんな楽しそうな笑顔だったのですが、中には「もう次からは参加しないでおこうかな?」と言っていた子もいるようで…成功なのかどうか微妙なところですね。

 でも、ゲームが終わった後に一緒に写真を撮ってくれと頼まれてみたり、自分がメインとなって子どもたちを楽しませることができたりと、嬉しいこと・楽しいことの方が多かったように思います。ちょっと恥ずかしくて、プレッシャーなども感じてみましたが、子どもたちと一緒に楽しむことができて、私は満足でした。思い切って猿の役を引き受けて良かったです。私にとっては良い思い出…子どもたちにとっても良い思い出となってくれたら最高ですね。

台本

 集団プレイで行った「猿当て合戦」。導入部分で劇を演じた際の台本があるので載せておきます。照れてうまく演じられませんでしたが。。。

  • プレイルームに集まる。

  • 2チームに組分けする(年齢を考えて公平になるように)。

  • 「今からみんなで仲良く遊びましょう。まず、みんなで一緒に『アイアイ』を歌いましょう。
    歌っている最中にちらちらっとトシ猿がのぞく。

  • 「上手く歌えましたねー。みんなが歌っている時にあそこのドアからちらちらとこっちを見てたお猿さんがいましたねー。分かったかなぁ?お猿さんもみんなと一緒に遊びたいのかもしれないねぇ。お猿さんを呼んでみようか。じゃ、せーので呼びましょう。」
    「せーの、お猿さーーん。」

  • トシ猿登場「ウッキー」

  • 「お猿さん、こんにちは。みんなにお名前おしえて下さい。」

  • トシ猿「トシ猿です。」

  • 「トシ猿さん、どうしたの?なんか元気ないねぇ。」

  • トシ猿「ぼく、お昼に何も食べてないの。おなかすいたのー。みんな、ぼくに何か食べ物ちょーだぃー。」

  • 「みんな、お猿さんに何かあげられるもの持ってる?」

  • 「あっ、ここにあるのは何でしょー?」と言って、バナナやリンゴの玉を見せて、答えてもらう。

  • 「じゃあ、今からここにあるバナナとリンゴをトシ猿さんに向かって投げましょー。」

  • 「最初はチューリップさんチームからね。ハートさんチームは座って見てましょう。」


奇形

 小児実習中に1日だけNICUでの実習がありました。NICUというのは、24時間体制で疾病新生児や早期産児に濃密な治療と看護を行う施設のことで、私が実習した病院では、産科病棟に併設されていました。

 私は、13トリソミーと呼ばれる絶対予後不良とされる遺伝子異常をもって生まれた子を担当しました。その子は、遺伝子異常の他に口唇口蓋裂(上唇が鼻まで裂けている)、臍帯ヘルニア(肝臓や腸がヘソの穴から体外に露出している)、大動脈狭窄を合併しており、積極的な治療はせずに死を待つばかりという状態で、外見的にも少しばかりショックを受ける感じでした。

 とりあえず、指示されるがままに体温を計ってみたのですが、途中で泣き始めてしまいました。ただでさえ状態の悪い子…泣くと酸欠状態になって危険かもしれないということで、抱っこして頭を撫でてあやしていました。するとすぐに泣き止んでくれて、すごく心地良さそうな表情をしました。それを見て、口が裂けているとかいう外見も気にならなくなり、「この子も普通の赤ちゃんだ」と可愛らしく思えました。もし自分の子だったら、また見方が変わるのかもしれませんが、奇形を持って生まれた子でも可愛いと思えたことは、自分でも少し意外でした。他の学生は、その子のことを少しグロテスクな奇形を持った可哀相な子としか見れていないようでしたから、私はその子の担当に指名されてラッキーだったと思います。何だかとても良い経験ができた気がします。


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