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重大トラブル

 4週間という長い実習期間、初めての病棟各論実習、自分の専門分野『ターミナルケア』にも関係する実習…ということで、私は最初からとても気合いが入っていました。しかも、グループリーダーに抜擢された(じゃんけんで負けた)ので、ますます気合いが入っていました。しかし、私は初日から受け持ち患者さんと喧嘩をしてしまいました…

 受け持ち患者さんを決めるとき、私は「がんの告知後まもない患者さんの、精神的な苦痛、不安というものを少しでも軽減できたら…」と思い、難しいケースだろうと思いつつ、がん告知後まもない患者さんを受け持たせてもらうことにしました。

 そして、実習担当の病棟主任さんと共に患者さんのもとへ行きました。「これから4週間お願いします」と挨拶をしたのですが、雰囲気が良かったので、そのまま留まって少し話をしようと思いました。関係作りと情報収集を兼ねて…でも、それが間違いだったのです…

 受け持ち患者さんを決めるときに多少の情報はもらえるのですが、まだカルテを見ていなかった私は患者さんのことが全く分からず…話の糸口として、治療や薬のことを使ってしまいました。点滴をされていたので、「これはずっとされているんですか?」といった具合に聞いていました。

 すると、段々と患者さんが怒りだし…「そんなことはカルテに書いてあるだろう? 患者のもとへ来るのに、カルテも見ずに来るのか? そういうことはお医者さんに聞いた方が早いから、聞いてきてちょうだい。私は知りませんから。」といった具合で…私は泣きそうになりながら、ただ謝るだけでした。

 同室の患者さんや看護師さんが何とか仲裁しようと頑張ってくれたのですが、その甲斐もなく…看護師さんに「先に戻っていて」と言われ、私はナースステーションに戻りました。私が患者さんとトラブルを起こしたことは、いつの間にかナースステーション中に広まっており…看護師さんたちから「たいへんだったね」と声をかけてもらうことができました。

 「患者さんを不快にさせてしまったのだから、怒られて当然」と思っていた私は、看護師さんたちの優しい言葉に感動しました。噂で聞く看護実習は、失敗をしては看護師に怒られる…という感じでしたから。失敗を責めず、「何があったの?」と冷静に私の話を聞いてくれたので、本当に助かりました。

 その後、患者さんの意向も聞いた上で『このまま実習を続けることは、互いにとって負担となる』ということになり、翌日から受け持ち患者さんを変更してもらうことになりました。初日からトラブルを起こし、違う患者さんを受け持つことを情けなく思ったのですが、それ以上に、看護師さんたちの優しい言葉に勇気をもらうことができました。

 翌日から違う患者さんを受け持たせてもらったのですが、4週間のうちにはトラブルを起こした患者さんとも仲直りすることができ、廊下ですれ違ったときに挨拶をしたり、実習終了後には改めて挨拶に行ったりして…私は二人の患者さんを受け持っていたかのようでした。

 最初は辛いと思えた経験でしたが、今となれば素敵な思い出です。



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