親の仕事

 それよりも、外に出て走りまわっている方が明らかに学ぶことが多い。世の中にはいろんなことがある、いろんな人がいる、いろんな場所がある…そういうことを身をもって知ることができる。夏の暑さやら冬の寒さやら…陽射しの眩しさやら夜の暗さやら…草木の匂いやら土の感触やら…風の気持ち良さやら虫の鳴き声やら…何もかもが子どもにとっては新たな学びである。

 例えば、外で遊んでいたら何か見知らぬ虫に出合った。突付いてみた。動かなくなった。どうやら死んでしまったらしい…これが子どもにとっての学びである。このとき、親の仕事は虫の名前を教えることではない。殺してはダメだと叱ることでもない。ただ、可哀想なことに死んでしまったようなので埋めてあげよう…とすれば良いのだ。

 また、近くに大きな道がある。そのとき、「この道路は危ないから渡るな」と教える親がいる。しかし、それは間違っている。どうしたら安全に道路を渡れるのか、それを教えるのが親の仕事である。

 私がもし親になったら、子どもと一緒にセミの幼虫が成虫になるのを一晩かけて観察したいと思っている。ちょっとした夢である。少なくとも私は、親と一緒に成虫になるのを観察した覚えがある。ちょっと奇形をもって生まれたセミだったけれど…次の日、元気に飛び去って行った。私にとっては大切な経験だったと思う。

トシ

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2001/08/25作成

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