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看護は女の世界?

2001/10/25(Thu)

 最近では、少しずつ増えてきているようだけど、未だに看護は女の世界という感じ。例えば、私の属する大学の看護学専攻には約80人の学生がいるけど、そのうち男子学生は4人だけ(編入生を含む)。このような性別の偏りがある世界にいると、少数派である男にはいろいろとエピソードなどできてみたりする。



 例えば、大学や病院には実習着に着替えるための更衣室がある。言うまでもなく男女で別の更衣室を使う訳だけど、大学の男子学生用更衣室はひどいものである…と言うより、男子学生用の更衣室というものは存在しなかったりする。私たちは最初、洗濯室で着替えていた。一応、そこにはロッカーがあり、「男子学生が着替えていることがある」というような掲示がしてあった。それだけでも少し虚しかったものが、改装によって洗濯室が壊され、お風呂になった。すると、今度はロッカーすらないという始末…何とも。

 逆に、病院の更衣室は素晴らしかった。ちゃんと男子学生用更衣室が用意されていて、人数が少ない私たちにとっては広すぎるくらいの空間を独占できた。ついでに他の更衣室にはない机や長椅子(疲れたときにはよく寝て休んでいた)、扇風機、ラジカセなどまで置いてあった。

…ということで、更衣室については一長一短という感じだった…かな?



 次に、男である私たちが固まって座っていると、よく「男の子ばかり固まって…」とか「(演習などで)男の子同士ではやらないように」などと言われることがある。まったくもって意味不明…「女の子だってみんな、仲の良い者同士で固まっているではないか?」という感じ。単なる差別なのか、女の世界で生きて抜いていくために試練を与えてくれているのかは分からないけど…とりあえず迷惑な話である。

 逆に、変なところで男子学生も差別されないことがある。最もそれを感じたのが、母性看護実習でのこと。出産を見学するのは分かるとして(貴重な経験だから嬉しい)、妊婦さんの内診やら陰部洗浄やらも堂々と見学していたし、乳房マッサージの実習とか言って作り物の胸を付けさせられたり…「私たち男が乳房マッサージすることがあるのか?」という感じ。ある意味、セクハラでは…?



 他にも挙げたらキリがないほどのエピソードがあるけれど、少なくとも言えるのは、男子学生が少数派であることを実感することは日常茶飯事だってこと。ただ、周りのみんなによく言われる「男なのによく頑張ったね」はイマイチ実感できない。

 「男だからこそ辛いことって何だろう?」

って考えると、何も思いつかない。勉強にしても実習にしても、男だからって何が変わる訳でもない。同じように辛いことや楽しいことがあって、みんな同じように感じてるんだって思う。

 看護を目指す気持ちは男でも女でも変わらないし、その過程にあるものも変わらないと思う。男だからって仲間外れにされている訳じゃない。男にはできない仕事って訳でもない。男でも女でも関係なく、私たちは互いに支え合い、励まし合って、同じ道を共に歩んでいるのです。

トシ



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