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課題と対策

 私は、これまでの実習を通じて、自分の知識・技能の未熟さを痛感してきたが、中でも特に、コミュニケーションがうまく取れないということが問題であると感じていた。今回の実習では、看護計画を立てていくためにも患者さんの情報収集が重要であり、そのためにも患者さんから私の知りたい情報を聞き出すことの必要性を強く感じた。

 情報収集初日、緊張しながら患者さんのもとへ行き、話を伺おうとしたのだが、私は何もできなかった。ただ患者さんが話される趣味の話に相槌を打ちながら聞き入ることしかできず、患者さんのペースに流されているだけであった。後々の結果としては、ここで患者さんの話したい内容を好きなように話してもらったことから、重要な情報がいくつも得られたのは間違いないが、ここに問題があることも間違いない。と言うのは、私は情報収集という目的を持って傾聴していた訳ではないのである。何を聞いたら良いのか、何を話したらよいのか分からなかっただけなのである。そういう意味で、コミュニケーション技術がどうのとか、初対面で緊張していたからとかという次元ではなく、もしかしたら患者さんに興味がないのではないか?とも思える自分の言動に問題を感じる。

 看護をしていく上で患者さんと良好な信頼関係を築くことの重要性は言うまでもないが、そのためにはお互いの存在を意識できなければならないと思う。例えば、私が検温を行っていた時間に患者さんは「そろそろあの学生さんが来る時間だな。」と意識し、私は「そろそろ○○さんの検温の時間だな。」と意識する。大切なのは、患者さんの私への意識が“学生さん”ではなく、“あの学生さん”になることであり、逆に私の患者さんへの意識が“患者さん”ではなく、“○○さん”になることである。まずはそれがなければ、良好な信頼関係を築くことなどできないと思う。

 しかし、私は間違っていた。始めのうちは患者さんの名前すら覚えていなかったのである。疾患名は知っていても名前は知らない。顔や入院しているベッドは知っているが、名前は知らない。後から考えるとかなり不自然である。患者さんがどのような人であるのか、患者さんがなぜ苦しい入院生活を強いられているのか、患者さんの今の状態は…今までは…これからは…特に興味がなかったように思う。もちろんそのときは興味があるのかどうかを考えることもなかった訳だが、少なくとも情報が必要だから話を伺っていたように思う。

 ただ、情報収集を進めていく上で、次第に患者さんのことを理解できてくると、やっと患者さんに興味が沸いてきた。「この患者さんはこういう人だから、きっとこういうことを苦痛に感じているのではないかな?」などという考えが浮かび、それを確かめるための情報収集をする。そのように変わっていった。

 同じように、患者さんも最初のうちは自分の話しかせず、こちらが自分の話をしようとしても聞く耳を持たないという感じであったのが、徐々にこちらの話にも耳を傾けてくれるようになり、最終的には私に質問してくれるようになっていった。

 このように今回は患者さんとの距離を少しずつ詰めていくことで、その患者さんに興味が沸いてきたのだが、では、他の患者さんを新たに受け持つことになったら、果たして興味を持てるのか? それは分からない。と言うより、興味などは持とうと思って持てるものではないように思う。では、どうしたら良いのだろう? それは、その患者さんの中に興味の持てる部分を見つけることだと思う。「患者さんに興味を持とう、持とう…」とか、逆に「患者さんに興味を持ってもらおう…」とか、そんなことばかりに捕らわれていては、得られる情報も得られなくなってしまう。もちろん意識することも大切だが、自然な関わりの中で理解し、理解されたい気持ちを見つけていく努力が必要だと思う。

 また、インフォームド・コンセントについても苦労した。具体的に何を苦労したかと言えば、先生が近くいることによる依存心と、失敗できないというプレッシャーにである。どちらも看護技術・知識とは関係のないところであるかもしれないが、私にとっては大きな問題である。依存心にしても、失敗を恐れる気持ちにしろ、様々な場面で私にできることを狭めている。これらの対策としては、経験を積み、自分でできる自信を身につけていくこと、そして、そのような経験をできる機会を自分で作ろうとする積極性を持つことが大切であると思う。



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